TNR実施しました・・・。Ⅱ 大切な尊い命をお預かりしている自覚を持つこと。
今回TNRを実施したところは、本当に猫好きさんがたくさん住んでいる場所でした。
毎日足を運び、ご近所の方とお話をしていく中で分かったことは、猫を保護してご自宅で飼っていらっしゃる方がたくさんいた事です。それでも毎年猫は増え続けて今に至っているという事。
そんなご近所さんから、猫を放し飼いにしていて、家の出入りを自由にさせているお宅があると聞きました。そこの猫が子供を産んでいるのに責任を取らなくて困っていると・・・。そのNさんの電話番号を教えて頂き電話をしました。
ご近所の方が事前にその方と連絡を取って、私たちの活動のことを伝えて下さっていたので、スムーズにお話が出来ました。
現在Nさんの家は、ノミやダニが繁殖してしまって住めない。
今はお友達のところで寝泊りしている。
週に一度ぐらいご飯をあげに帰ってくる。
猫が出入り出来るように2階の窓はいつも開けているとの事・・。
色々ツッコミたくなるお話でしたが、ご本人もとても後悔されていて、今家に出入りする2匹の猫は、今後きちんと自分の家の猫として面倒をみる。放し飼いはしないとお約束をして下さったので、今回はその方の家に居ついている2匹もTNRすることにしました。
当日私たちが来るのを待って下さっていて差し入れを頂きました。
心が温まる差し入れです。
そして「本当は私がしなければいけなかったことを、実行して下さって本当にありがとうございます。猫たちのために使って下さい」と寄付まで頂きました。
そしてNさんの2匹も無事捕獲し、翌日二番隊長が病院へ連れて行きました。
地域の方々も協力的で快く活動を見守っていて下さっていたし、何もかもが順調で、私はTNRというものを軽く考えていたと思います。リリースするのを楽しみにしていました。
翌日仕事中に、二番隊長からから電話が・・・。
一匹、避妊手術中にショック死したと・・。
その猫はNさんの猫でした。
その猫は、横隔膜ヘルニアになっていて、そして妊娠していました。
かなり状態が悪かったので、今回手術をしなかったとしても、出産前に窒息死していたかも知れないと・・。
これから幸せになるはずだった命の火を消してしまったこと、信じて託してくれていたNさんに悲しい思いをさたこが悔しくてなりません。
何より辛いのが、私が率先して、ここでのTNRを実施するために街の方々とお話をし、Nさんとも毎日電話でお話してやってきたのに、仕事の都合で、猫が亡くなった説明も亡骸の埋葬なども何一つしなかったこと。
私がやらなければいけなかった事を、全部他の三人がしてくれました。結局、何の責任も自分で果たせない立場の人間が、尊い命を軽く扱っていたんだということを痛感しました。
その後何度もNさんとお電話でお話していますが、本当に暖かい言葉を掛けて下さいます。でも私自身まだ迷ったままです。
早朝のリリースに立ち会いました。
殆どがメス。みんな一瞬で走り去って行きました。
その日から毎日仕事帰りに様子を見に行っていましたが、全然顔を見られず悶々とした日々を過ごしてきました。
今日、毎日来られているという深夜の餌やりさんと遭遇。するとワラワラ出てきました!
桜耳たちが元気に鳴いています。
5匹の桜耳ニャンコを確認出来ました!今日会えなかった残りの一匹、グレーの
ニャンコはこの餌やりさんが昨日見たとのことでした。
何でだろう・・・Nさんちにいるはずのチビちゃんがご餌もらってます・・(-_-;)
今回TNR出来なかった猫たちは、この餌やりさんが手術させます・・と
おっしゃってましたのでちょっと安心。元気でいる姿を見られて私も心が
少し軽くなりました。本当に良かった、元気でいてくれて。。
「TNR」と一言で収めてしまってはいけない、大切な命に関わっているんだと
いう事を深く実感する出来事に直面し、自分に何が出来るのかをもっと冷静に考えたいと
思っています。
真ん丸い目でまっすく見つめてくる健気な表情に私が救われました。